CSS Nite in Ginza, Vol.44(アクセシビリティ/改正版JIS特集)とって出しレポート(速報版)
さきほど参加してきたCSS Nite in Ginza, Vol.44(アクセシビリティ/改正版JIS特集)の超ざっくりレポートをお届け。レポートというか、ただのメモ書きをそのまま載せてるだけなので、誤字脱字多めですので、予めご了承ください。
今回は、今年公示される見込みの『JIS X 8341-3:2010』がテーマ。2004年版とどのように変わるか、インフォアクシアの植木さんがじっくりと解説されてました。
これまでも改正版JISについては、何度かイベントに参加してきたのですが、あくまで改正の途中経過やコンセプトを理解するに留まっていた印象が強くて実際にどのように使うのか、正直イメージがわかなかったのです。
ただ、今回のプレゼンを拝見して、ようやく新しいJISをどのように使うのか理解できた気がします。原案を読んだだけでは正直難解なイメージが強かったんですが、関連文書との位置づけとか、全体の構成、どのような場面でそれらの文書を使うのか、がかなりハッキリした印象を持ちました。
あとは、早く実際に公示された文書を見ながら実装・検証してみたいです。
では超ざっくりとしたレポートをどうぞ
改正版JISについて
- 改正版JISは5〜7月に公示の見込み(伸びる可能性も)
1:日本独自 VS 世界標準
- 既存のガイドラインをマージした独自の仕様から、世界標準へ
【WCAG2.0に合わせる理由】
- テスト可能(客観的に判断が可能、自治体の調達基準にも)
- 特定の技術に依存しない(これからの技術やRIAに対応)
- より広いユーザーニーズに対応(記憶障害や学習障害にも対応)
- 同じ達成基準
- WCAG WGのドキュメントをそのまま利用できる
- WCAG2.0のツールをローカライズしやすい
- 国ごとにガイドラインが異なるものが、JISに対応すればWCAGにも対応することに
(※支援技術のレベルは国によって異なるが)
- JISにしかないガイドラインがWCAG2.0に採用される (例:単語内のスペース・形や位置に依存etc)
2:指標 VS 達成基準
- 2004年版は指標だったが、改正版は試験・評価可能な達成基準へ
- これまで「十分な(コントラスト)」「見やすい(色)」などグレーゾーンが多く、人によって判断が様々だった
- 明確な基準が示される
- (例:コントラスト比 AA以上の場合 4:5:1 ※ロゴマークや装飾などは除く)
- (例:背景音と主音声のコントラスト比 20db以上 ※Audacityでチェック可能)
- 誰がチェックしても判定できる
- 【testable≠ツールで自動チェックできる】
- ツールないしは人間による判断のいずれかで評価可能=自動化できるものは一部だけ(ただし自動化できるものは以前より増えている)
3:具体的な要件 VS 抽象的な達成基準
- 2004年版にあったスクリーンショットやコードは一切無い<
- 分かりやすかったが
- (X)HTML+CSSに偏っている、例だけが正しい実装だと誤解される
- 5年ごとしかJISは改正できないのに、2003-2004年当時の実装をベースにしてしまっていた
- 改正版は要件だけに(その分抽象的で難しい)
4:規格票のみ VS 規格票 +関連文書
- ・WCAG2.0と同じ構成に
- 本文(=JIS)
- Understanding文書…達成基準の意図・ユーザーへのメリット・事例・実装のリスト
- Technich文書…1つ1つのテクニック詳細・テスト手順・判定方法
- さらにHow to meetというクイックリファレンスも
- 時間が経っても続けられる規格に
- 規格=抽象レベルの高い記述
- 具体例は関連文書で提供(WCAG2.0から全ての技術をカバー、Flash・PDFも)
例)「表組みをレイアウトのために使わない」=読み上げ順序が問題だったのに、テーブルレイアウトがNGだと誤解される
→改正版からは「意味のある順序に関する達成基準」「フォーカス順序に関する達成基準」(HTMLに限らず、Flash/PDFにも当てはまる)
5:必須・推奨 VS 達成等級 A・AA・AAA
- ・WCAG2.0をそのまま使用
- ・AAAはハードルが高いため推奨しない
- 例)手話通訳を動画に含める
- 例)拡張した音声ガイド(副音声で補助情報を提供し、ムービーをその度に停止)
- 例)中学校レベルの読解力 etc
- ・既存のサイトであればA、全面リニューアルであればAAを目指すのが妥当
6:例を参照 VS 関連文書を参照
- 例示からUnderstanding文書へ
- JISの達成基準を満たすことのできる実装方法=Sufficient Technique
- HTMLやスクリプト、CSS、WAI-ARIA、SMIL、プレーンテキストに対応(今後、FlashやPDFも対応、SilverlightやHTML5も?)
【改正版JISのワークフロー】
- まず達成基準を確認
- Understanding文書で実装方法を確認
- テクニック文書に沿って実装・検証
実際に利用者にとって利用可能であることを確認しなければならない。UAがサポートしていない方法では基準を満たしたことにはならない(例:longdec属性)
7:アクセシビリティサポーテッド
- ・利用者の支援技術にサポートされていること
- ・利用者が入手可能で、
- 広く配布されているUAでサポートされている
- 広く配布されているプラグインでサポートされている
- イントラ等閉じた環境で利用可能なUAでサポートされている
- 障害のある人がない人よりも時間労力をかけることなく入手できる
PC Talkerが見出しスキップをサポートしてないように、テクニックのサポートについて検証・統一見解をまとめる作業を進めている
※スキップリンクを今までは非表示にしている事例が多かったが、WCAG2.0では「常に表示」または「フォーカスを受け取った際に表示」となっていることに注意
8:JIS対応 VS 自己適合宣言
- JIS適合の方法としては、JISマークと自己適合宣言(自分チェックして満たしていると宣言する)の2種類
- JISマークは現時点ではハードル高いので、自己適合宣言が現実的
【自己適合宣言】
- 試験結果を表示
- ページ単位かサイト単位(全ページ/ランダム/ランダムじゃない選択)で表示
- サイト単位の場合のページ数の指定は無し
※「自己適合宣言」で検索すれば、薬品などの事例が出てくる
9:依存しているウェブコンテンツ技術
- 2004年版ではJSが無効の場合の代替コンテンツを用意する必要があった
- 改正版では、場合によっては提供しなくても良い
- 「依存している」場合、JSなどが有効になっていることが前提でOKに(ただし、それがアクセシビリティサポーテッドであることが前提)
10:第三者によるコンテンツの例外
- Webメールの内容やブログのコメント、自動的に挿入される広告など、自分たちではコントロールできないコンテンツは例外にできる
まとめ
- JIS適合≠アクセシブル
- ガイドラインは全てのニーズを満たせない。世界中や様々な企業で同じルールを使うことが重要
- JIS適合はゴールではない。情報サービスを提供するためのスタートラインに立つこと
2010.02.18 Thursday 23:24 | Study | comments(0) | trackbacks(1) |
| ↑TOP |


